
【連載記事】#01 中古住宅流通元年の到来
はじめに
この度、建設業者における不動産ビジネス成功へのロードマップを全12回1年間にわたり、書かせていただくことになりました、価値住宅株式会社の高橋正典です。何卒、よろしくお願い致します。
2026年は「中古住宅流通元年」
さて、2026年がスタートし記念すべき第1回目はこの宣言からスタートしたいと思います。それは、2026年は「中古住宅流通元年」となるということです。
えっ?すでに中古住宅流通は活性化しているではないか?そう思われる方もいらっしゃるでしょうか。だとするならば、いよいよ本格化する一年になると言い換えても構いません。
では、その理由を解説していきたいと思います。
戦後から続く住宅政策の返還
思い返せば、戦後の住宅不足を補うために施行された「住宅建設計画法」により、新築住宅の着工目標が示され、いつしかそれは「住宅政策」から「景気対策」へとその役割が変わってしまいました。
結果、法改正も廃法にもできないままに人口減少時代を迎え、新築の過剰供給は当然のごとく「空き家問題」へと繋がっていきます。
「住生活基本法」による大転換
それもいよいよ2006年に廃法となり、新たに「住生活基本法」が施行され、「スクラップ&ビルド」から「ストック&フロー」・・・すなわち、良いものを作り、適切な維持管理の下に長寿命化させ、それを流通させていく市場へと大転換をしたわけです。
「インスペクション」「瑕疵保険」「住宅履歴」など、消費者にとって、中古住宅を安心して購入できる市場にするために、様々な施策を講じられてきたのはご承知の通りです。
2010年には「中古住宅・リフォームトータルプラン」が閣議決定され、不動産業はリフォーム事業者等、建築知識のある者との連携を図り、消費者へワンストップサービスとして提供せよと示されました。なぜなら、不動産業者は建築知識が皆無であり、中古住宅を購入する方にとってのリスクがわからないどころか、そのままで売買を成立させてしまう業界であったためです。
私は、「建物の知識のない不動産会社から家を買うべきではない」と常に言ってきました。
また、仮に新築住宅を販売するにしても「中古住宅市場のことをわからない会社から新築を買うべきではない」とも事あるごとに話してきました。
しかし、その情報弱者たる消費者を取り巻いてきた、従来型の不動産ビジネスの在り方も、いよいよ2026年から変革を迎えます。
中古住宅市場を後押しする税制改正
年末の12月、政府与党による「2026年度税制大綱」が決定し、「住宅ローン減税」に関する内容が大きく取り上げられていたのをご覧になられたかと思います。
「中古住宅」取得の際の減税が「新築住宅」とほぼ同一となったのです。
国は、ストックを活用せよと言いながら、新築住宅を優遇するという矛盾が常に指摘されてきましたが、ここでようやく「中古住宅の税制支援」を本格的に始めることになります。良い仕組み、良い制度でもやはり金銭的なメリットがつくのとつかないのとでは、市場の拡大スピードが大きく違います。
「住生活基本法」施行から奇しくもちょうど20年になる2026年が、「中古住宅流通元年」となると指摘するのはこれによります。
そして、元年を後押しする新たな「住宅ローン制度」には、もう一つ大切なものがセットされました。それが「省エネ」です。
省エネ性能を上げることで税制優遇のメリット格段に上がる仕組みになりました。
しかし、不動産会社が消費者に対して省エネ性能に関する説明や、性能向上させるための方法、そして可否の判断ができるでしょうか?
もちろん、一部それを可能にする会社もありますが、ほとんどの会社では難しいのが現実です。
不動産業界の課題と建設業者のチャンス
これこそが、建設業者が不動産業を兼ねる大きな意義であり、チャンスです。
消費者にとって必要な「建物」に関する専門家が求められる時代が本格化します。
不動産業界の資格で有名な「宅地建物取引士」は全50問の資格試験ですが、その中で「建物」の知識を問う設問はたった1問です。
資格名に「建物」というのが入っているのがおこがましいくらいです。
建設業者が持つ優位性を消費者に正しく伝えることで、不動産業者と競合しないビジネスが可能となります。
私どもが運営する不動産売却を受託するためのノウハウを提供するフランチャイズ「売却の窓口」には最近、不動産業ではない建設業者さんをはじめとして異業種からの加盟が増えており、建設業者の方々が培ってきたノウハウを、中古住宅流通ビジネスに活かそうとされています。
「中古住宅流通元年」に必要なのは、「建物」の知識です。それを支えるプレーヤーが不動産業界には不足しているのです。
まとめ
さて、このような背景の中、みなさまが不動産ビジネスを成功できるような情報を提供していきたいと思います。
私の経営する不動産会社でも、建設業を取得し、ワンストップビジネスを行っていますので、現場目線ですぐに使えるものをより多くご紹介していきたいと思っております。
改めまして今後ともよろしくお願いいたします。







